観覧車を降りて、
長い階段が目の前に広がった瞬間、
小学3年生の小さな手が、私の手を探してくる。
何気なく差し出した手のひらに、
迷いなく絡んでくる指の温かさ。
この子はまだ、私を必要としてくれている。
いつかきっと、その手は離れていく。
友達と歩く道を選び、
自分の足で駆け出していくか日が来る。
それでいい。それが正しい。
だから今日だけは、
少しだけ、ゆっくり歩こう。
この手のひらに残る温もりが、
どんな言葉よりも雄弁に語りかける——
あなたのそばが、いちばん安心なんだ、と。
手をつないでいられる今を、
宝物にしよう。